「3人でいる時は、スケートの事も話しますし、ゲームとかの会話もします。今回の全日本選手権だったら、ショートとフリーの間の日に、プロスピ（プロ野球スピリッツA）のガチャを優真にやってもらって、狙いの選手を引いてもらったりしてました。普通に友達としても楽しいし、場所がリンクになればみんなバンバン4回転を跳ぶので、刺激を受けて僕も頑張ろう、となる。どっちの意味でも重要な存在です」

　そして、3人の関係性を三浦はこう例えた。

「僕ら3人ってポケモン御三家みたいで。僕がほのお、駿がくさ、優真がみず、という感じです。3人でいると、割と僕は喋るほう。駿も、メディアの前の時と違って、普通に面白いことを喋ります。優真は真面目だけど、そのなかに隠しきれない可愛さがある。クールだけど、ちょっと抜けているのが優真。とにかく一緒に居て楽しい3人なんです」

　来季に向けても、2人から刺激を受けている。鍵山は今季、カロリーナ・コストナーに師事。スケーティングや演技力をさらに磨いた。また佐藤は昨夏にモントリオールに渡り、プログラムの振り付けと基礎スケーティングをブラッシュアップ。2人とも、海外コーチの指導で、今季は明らかな変化があった。

「僕はほとんど日本でしか練習してこなかったので、海外からの刺激があると、今のスケートがもっと楽しくなるのかなあと思っています。駿は今年のプログラムがすごく良いですし、優真も新たな世界を取り入れて成長している。自分も置いていかれないように、色々なところから刺激をうけて頑張りたいなと思います」

初の世界選手権に向けて公式練習に臨む三浦佳生　©︎AFLO

世界選手権は、子供の頃からの夢

　ジャンプを伸ばそうか、基礎を伸ばそうか。具体的に、いくつかの候補を挙げてくれた。次のオフ以降、どんな選択肢へ進むのか、夢は膨らむばかりだ。

「いつかは3人で、世界選手権とかオリンピックとかに行きたいね、というのは話題にでます。去年の4月に、3人でユニバーサルスタジオに1泊2日で行った時も、近くのホテルに泊まって、風呂場でそういう話を3人でしました。すごく楽しかったから、恒例にしたいねって話してるので、今年のオフもどこか遊びに行くと思います」

　3人で過ごすご褒美の時間を、楽しみに。まずは “三浦佳生流”の戦いを、世界選手権の舞台で披露する。

「世界選手権は、子供の頃からの夢。出るからには表彰台もしっかり狙って、勝ちに行くつもりで頑張りたいと思います」