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大谷翔平ドジャース戦で大騒ぎ「蜂と駆除員」がカードになったが「乱入リスや猫、あの映画」「オオタニが座ったイス」も…MLBの商魂がスゴい

posted2024/05/03 17:01

 
大谷翔平ドジャース戦で大騒ぎ「蜂と駆除員」がカードになったが「乱入リスや猫、あの映画」「オオタニが座ったイス」も…MLBの商魂がスゴい<Number Web> photograph by Christian Petersen/Getty Images

さすがの大谷翔平も見つめるほかなかった「蜂の大群」。メジャーは珍事・珍品をメモラビリアにするなどユーモアにあふれている

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 蜂の大量発生で大谷翔平、山本由伸が所属するドジャース戦が遅延した一連の“騒動”が話題になった。メジャーリーグではこのような珍事も素早くグッズ化するようだ。メモラビリアに明るいAki氏にトリビアを教えてもらった。

「Bee Delay(蜂による遅延)」

 野球ファンの中でも耳慣れない試合開始遅延だっただろう。

 4月30日(日本時間5月1日)ダイヤモンドバックスvsドジャース(チェイスフィールド)の試合直前にバックネットの上段に蜂が大量発生しているのが見つかり、開始が遅延したのだ。

蜂発生→業者が対応→始球式だけでもエンタメなのだが

 ドジャースの大谷翔平、山本由伸も困惑した表情で当初は事態を見守り、ムーキー・ベッツもブーイングならぬ「ビーイング」するなどして時間は過ぎていったが――業者を手配しているのか暫くは何の進展もないままベンチ裏に下がってしまった。

 ただこの時間もじっと待つファンを飽きさせないためか、スタジアムには、恐らく「蜂(BEE)」にかけたと思われるビートルズの「Let it be」が流れて球場を和ませていた。

 1時間を過ぎたあたりだろうか、ようやく蜂駆除業者のマット・ヒルトンさんがカートに乗って球場に登場。白い防護服を身にまといグラウンドを移動する際に流れていた曲は、a-haの「Take On Me(私を連れてって)」、そして作業の際には、日本では「スクールウォーズ」でお馴染みの「Hero(ヒーロー)」だった。咄嗟の事態にもこのように演出を加えてしまうのはやはりアメリカらしい。

 無事駆除を終えてもこれだけでは終わらない。そのままヒルトンさんは始球式まで行ってしまった。筆者は試合開始遅延時間1時間55分間の蜂駆除業者の映画でも見ていたのだろうか。

 これだけでも十分なエンターテイメントなのだが、更にこれだけでは終わらないのがMLBだ。

 翌日、米Topps社からヒルトンさんのカードが発売されることになった。しかもランダムでヒルトンさんの直筆サイン入りの当たりカードも封入される仕様だ。

 直筆サインカードが合計で41枚、ヒルトンさんがこの41枚のカードにせっせとサインを書いている様子を想像するだけでにやけてしまう。そして、ヒルトンさんのカードだけではなく「Bee(蜂)」のカードも発売されている。この蜂の集団のみのカード、果たしてどんなファンが購入したのだろうか。

“蜂襲来”以外にもリス、猫…すぐに商品化

 MLBはこのように日本では考えられないようなものを商品化してすぐに販売してしまうので、いくつか紹介してみたい。

【次ページ】 “蜂襲来”以外にもリス、猫…すぐに商品化

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